株式等を譲渡した場合の国民健康保険料の増額には注意が必要

こんばんわ。税理士の細川ひろみです。

特定口座を選択している株の譲渡や、住民税が源泉徴収されている上場株式の配当は、確定申告の必要はありません。

しかし、損益通算や繰り越し控除を受けるために確定申告を選択することもできます。が、その時には所得税、住民税だけでなく、

国民健康保険の事も考えながら、申告をする必要があります。

1 特定口座を選択している株の譲渡等をした場合

特定口座を選択している場合には、基本的にその中で完結してくれている(会社員の方の年末調整みたいな感じ)ため

確定申告の必要はありません。

確定申告をしなければ、特定口座内で課税が完結しているので、所得には何の影響も及ぼしません。

つまり、国民健康保険料の計算にも何も影響を及ぼしません。

しかし、前年以前の株の譲渡損失の繰り越しがあるため、あえて確定申告を選択することができます。

その場合には、確定申告書第3表を作って、確定申告書付表を作って、と、かなりややこしい申告書をつくらなくてはなりませんが、

利益が出ている場合には、前年の損失と相殺できるため、確定申告を選択する方が所得税と住民税の還付を受けられる

ということもあります。

 

2 受けられる還付よりも払う国民健康保険料の方が多くなることもある

所得税や住民税の還付を受けられると思って申告したつもりが、申告してみたら国民健康保険の金額が高くなってしまっていた

ということも考えられます。

具体的には、前年から繰り越された損失と今年の利益の損益を通算をしたけれども、なお利益が出ている場合です。

所得税と住民税の還付はあるけれども、国民健康保険料は株式等の譲渡所得を考慮した所得で計算されるため、

利益の金額によっては、所得税と住民税の還付額よりも国民健康保険料の増額の方が多くなってしまう可能性もあります。

そのため、国民健康保険に加入していて、株式の譲渡等をした場合には、確定申告書の提出には慎重にすべきです。

確定申告書を提出した場合でも、住民税の納税通知書が送られてくる(5月下旬)までに住民税の申告書を提出し、

住民税のみ申告不要制度を選択することが可能です。

その場合には、株の譲渡等で納めた住民税の還付はありませんが、国民健康保険料の増額もありません。

どちらが有利になるかは、ご自身でしっかり確認する必要があります。

 

3 まとめ

所得税と住民税が戻ってくるから、確定申告をした方が有利だという判断で、特定口座にもかかわらず確定申告をしたことに

よって、国民健康保険料が大幅に増額になってしまったというケースがあります。

株の取引の場合には、所得税と住民税で別々の申告方法を選択することができます。

この制度を知っていれば、国民健康保険の大幅増額の心配をしなくてすんだという方がいたので、あえて記事にしました。

特定口座の株の譲渡を申告するときには、所得税と住民税だけでなく、国民健康保険にも影響がでてきますので、

注意してください。

 

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